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ドリーン・バーチュー博士公認エンジェルセラピープラクティショナー(R)の千鶴が、天使からのメッセージをお届けします。エンジェルリーディングのセッション等については、私のHPをご覧ください♪


by lovingangelsnadia
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はだしの少年

少女が道を歩いていると
一人の見知らぬ少年が立っているのが見えました。
少年はそまつな服装に裸足で
一軒の店先に立っていました。

少女が近づいていくといきなり少年が話しかけてきました。

「おねえちゃん、僕に靴を買って。」

少女はポケットに手をつっこんで探すと、
自分の手のひらに
彼女の全財産でもあるコインを2枚乗せました。

「私もこれしか持っていないの。
これで靴が買えるかしら。」

「ありがとう、それじゃこれだけもらうね。」
そう言って少年はコインを一枚もらいました。

しばらく歩くと
少女はやはり少年がちゃんと靴を買えたのかが
心配になりました。
コイン一枚では、靴を片方しか買えないのではないかと
気になりだしたのです。

暑い暑い日でした。
道は埃っぽく、日差しは容赦なく照り付けています。

振り返り、そして元来た道を戻ってみました。

さきほどの店先に少年がまだ立っていました。
足元を見ると、片方しかサンダルを履いては
いませんでした。
やはり片方しか買えなかったのです。

「片方しか買えなかったのね。
それでは意味がないでしょう。
ごめんなさい。
私のもう一枚のコインもあなたにあげるわ。」

少年は笑顔を浮かべながらこう言いました。

「本当にありがとう。
でも、僕は天使に頼んだのは片方だけなんだ。
天使に”片方だけ靴をください、そうしたら
あとは自分の力で、もう片方を手に入れますから”って
お願いしたんだ。
そうしたらおねえちゃんが現れたんだ。
おねえちゃんはきっと天使だね!
だから、これでいいんだよ。
僕の願いをちゃんと聞いてくれる、だから
僕は神様が大好きなんだ。」

そして、反対方向へと口笛を吹きながら去っていきました。

少女は複雑な気持ちでした。
そしてその場に座って考えてみました。
少年の言葉をかみしめるように。

少女は少年の言葉を自分にも当てはめてみました。
そして、自分の行動を考えてみました。
見知らぬ裸足の少年に、なけなしのお金をあげて、
心配してさらに与えようとさえしました。

そんな自分を少し誇らしく思うことができました。
人として、それからそのときに必要なものは
ちゃんと揃っているものなのだ、と思えました。
少年にも自分にも。

そして自分が望むこと以外は
無理強いをしないでいてくれる大きな存在に
感謝しました。
だから、きっといつか少年は自分の力で、必ずもう片方の靴を
手に入れるだろうと思いました。
by lovingangelsnadia | 2006-08-13 12:06 | 天使のメッセージ